B(ブス)選がB(美女)に恋する本
家編
メールの返信が1分以内に返ってきたらビビる
まず、視界に飛び込んだのは真っ暗な自分の部屋。
脇、額の生え際、背中が汗でぐっしょりと濡れていた。
怖い夢を、見た。
言葉では、言えないような。
このままだったら、もう一度見てしまいそうで怖かった。
心細さのせいか、手は自然に携帯を手にとっていた。
ディスプレイの時間は、明日になるちょっと前。
さすがに電話はできない。
電話帳をアテもなく、探す。
適当に本文を書いて、送信する。
女子高生にも関わらず、味気ない文。
『起きてる??』
開きっぱなしで真っ暗だったディスプレイが光る。
早い。
1分もたっていないハズ。
『どうしたの(・ω・`)??悪い夢でも見た??^皿^』
…的中。
これは、幼なじみだから当たったのか。
若干寒気がした。
『早いね』
それだけ。
味気なさに、笑えてくる。
布団を羽織るようにして、うずくまりながら携帯を見つめていると。
また、すぐに返信がきた。
『亜弥のためなら(^_-)-☆』
また、そうやって誰にもいう台詞を打って。
私が本気にするわけないでしょ。
でも。
今夜も、眠るのが遅くなりそう。