君の瞳に囚われて(加筆・修正しながら更新中)
---ふむ。
「貴様を診せる医者はいない」
「なっ!?」
ありゃ・・・
確かに、ここにいる医者って言ったら王宮専属医師のルイスしかいねぇもんなぁ
だけど・・・この城の中に居るって事は庶民ではなく誰かお偉いさんの息子な訳で。このままにしておくわけにもいかねぇよなぁ・・・
「あら?リカルドではなくて?」
後ろから聞こえたメリンダの声。
「この男、リカルドってーの?」
「はい リカルド・メーソン。領主メーソン家の長男ですわ」
領主の息子かぁ・・・
チラリと王子を伺えばお姫さんの顔を覗き込んで話し掛けているようだ。
足元には、いてぇー!と連発している男・・・仕方が無い。ルイスを呼ぶか・・・
城の医務室は東棟1階。そこを見れば窓からルイスが動く姿が見えた。
「お~~い!ルイスちゃ~んっ!!!」
大声で呼ばれたルイスが気が付くと、慌ててこっちにやって来る
「何事ですかっ!?」
---王子に何かあったとでも思ったのか?
「いや、王子じゃなくてね?こっちなの」
普通に考えて怪我してるのは、いてぇーって騒いでるこっちでしょーがっ!
患者とは明後日の方向を見ているルイスに患者の場所を教える
「えっ?こっち?」