君の瞳に囚われて(加筆・修正しながら更新中)


「あ、ごめん」


静かになったヴァイスの後ろからルイスが近付いてくる
その手には医療セットの入っている鞄を持っていた


「フローラ様は突然、気分が悪くなったのでしょうか・・・」


ルイスが当時の状況を聞いてくるが、当の本人は眠っているし俺が気が付いた時は既に俯いていた。


「わからん。見た時には、もうこの状態だった」


そうですか・・・と言いながらフローラの手首を持ち、脈を計り始めた。
その後も、医療鞄から何かを取り出して色々とフローラを調べていく

俺とヴァイスは邪魔にならないように後ろの方からそれを静かに見守っていたが診察を終えたルイスが振り向いた



「今は、落ち着いているようですね・・・毒を盛られたという事も無さそうですし今日はこのまま様子をみて目を覚ましてから当時の状況を聞いた方がいいでしょう」


そう言いながらフローラの腕をベッドに戻しシーツを掛けた



「そうか」



「んじゃ、アリスを此処に呼ぶのか・・・?」



「何で侍女を呼ぶ」



「え?だって姫さん此処にいるんでしょ?」







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