君の瞳に囚われて(加筆・修正しながら更新中)


「兄さんが城に美少女を連れて来てるって」


「その噂を何処で聞きつけてきた?城の外には出てねぇ筈だけど?」


城の外で聞ける筈のない噂。コイツが知っているとすれば城内の誰かから情報を受けた事は間違いない。


「あぁ、そうだろうね。俺が聞いたのはソフィとパールからだよ?」


---やっぱりソフィか・・・


ってパールもかよっ!


「じゃあ、2人から煩ぇくらい聞いてるだろ?その噂」


「うん。だから会えるのが楽しみで急いだらこんな早朝になっちゃったんだよ」


「早く来たって会えるとも限らないだろ」


「まあね。でも大丈夫!今日中には会える筈だから」


「今日中・・・?」


今日中と言われてハッと気が付いた。

コイツが帰って来たって事は大臣や重鎮たちの家族も招待された大々的な晩餐会が今夜開かれる。


名目上はニコル王子の帰城祝いだから必然的に王子も姫さんも出席する。


「どんな美姫にも目もくれなかった兄さんが選んだ女性だもの。どうしても会いたいんだよね」


あぁ・・・もう捕食者の目をしてやがる。

王子が姫さんを監禁するのも時間の問題だな・・・マジで。







< 188 / 393 >

この作品をシェア

pagetop