君の瞳に囚われて(加筆・修正しながら更新中)
「・・・あっそ。でも、絶対に姫さんに手は出すなよ?城が血の海になるのは勘弁だからな」
「ふーん。ヴァイスがそんな事を言うなんて、兄さん本気なんだ?」
「王子の激変ぶりを見たら腰抜かすよ?」
「それは楽しみだね」
じゃあね。と俺の前を通り過ぎて行くニコルの姿を目で追いながら凭れていた木から背中を離す。
---さて、どうするか。
今日の晩餐会では、ソフィやライラ、エリーと監視対象が三人もいるのに。
一番厄介なニコルが姫さんを狙ってるなんて・・・
考えただけで頭が痛い。
「考え過ぎて禿げそ・・・」
毛が抜けたらニコルを呪ってやるっ!
「・・・腹減ったな」
歩き出した俺の背中には朝日が当たり始めていた
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「何で、あなたが此処に居るんですか」
椅子に凭れて飯を食ってた俺に呆れ顔のコイツは
「はよ~ん」
「はよ~ん じゃありませんっ!何で、鍵の掛かった私の部屋にあなたが入って来れるんですかっ!」
鍵の掛かった部屋に入って飯を食ってる俺が不思議でならないらしい。
「ん?俺の特技なの」
と返せば
「・・・・・」
がっくりと項垂れたレイ