君の瞳に囚われて(加筆・修正しながら更新中)
「いただきます!」
前を見れば食事を始めたお二方。
俺も焼きたてのパンを口に運んだ。
---うん、美味い!
「ところでさぁ・・・今日の晩餐会の事って聞いた?」
大事な事聞いてるのに
「・・・・・」
---おい・・・無視ってどう言うこったいっ!
「王子ってば!晩・餐・会っ!」
晩餐会を強調して言えば
「・・・煩ぇ」
文句を言われた。
「姫さんは晩餐会の事、聞いてるよねぇ?」
隣の姫さんを見ればきょとんとしていて・・・
「いいえ、聞いてないですけど・・・私は関係ないですよね?」
姫さんの言葉を聞いて確信した。
王子は晩餐会に出席するつもりがない・・・
「いや、出てもらわねぇと困るんだけど・・王子?」
ちゃんと説明してねぇのかよっ!
立場上、出席しないなんて有り得ねぇだろ。
目の前にいる王子様を一瞥すれば
「・・・チッ」
王子の舌打ちを了承したと解釈した俺は姫さんに話し掛けた。
「今日の夜7時に大ホールだってさ。2時間前にアリスが姫さんを迎えに来るから宜しくね~。15分前位に王子が迎えに行くから」
「わかりました。宜しくお願いします」
取り敢えず段取りを説明して、サラダを口にした。
---今夜の晩餐会では味のする飯食えるかな・・・