君の瞳に囚われて(加筆・修正しながら更新中)
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只今、5時を過ぎたところ。

俺は一度、仕事に戻って少し前に王子の部屋に来た。

たった今、迎えに来たアリスと部屋を出て行った姫さん。

姫さんが支度をしている間に王子とニコルの話をする。


「今朝、二コルと城の裏門で会ったんだ」


「そうか」


これを言った後の王子の反応が怖いけど伝えないといけないから


「ニコルは姫さんを狙ってる」


「・・・・・」


途端に部屋の温度が下がった気がした。

王子から放たれる殺気が恐ろしい・・・


「会場では絶対に姫さんから離れないでくれよ?」


「当然だ」


---はぁ~っ・・・


こんなに行きたくねぇ晩餐会なんて初めてだよ・・・

行きたくねぇのに時間だけはアッと言う間に過ぎていく。



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そろそろ姫さんの支度は終わったかな・・・?

晩餐会が始まる30分前。

俺達は既に正装に着替えて準備万端。


「行くぞ」


「えっ、もう?」


少し早いお迎えを告げた王子は俺の前を通り過ぎて行く。

俺も残った紅茶を喉に流し込んで慌てて後を追った。




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