君の瞳に囚われて(加筆・修正しながら更新中)
「ぼ、僕、何か変な事言ったかな・・・?」
「お、王子・・その凄まじい殺気を何とかしてくれっ!俺、睨まれただけで死にそ・・・」
思っている事を、そのまま口に出てしまう魔法に掛かっているニコルはペラペラと喋り続ける。
「おいっ、ニコルっ!てめぇ、もう喋るなっ!!」
慌ててニコルの口を塞ぐヴァイス。
十分に魔法に掛かっているのを確認してからニコルに声を掛けた。
「ニコル。お前は赤髪の短髪で目つきの鋭い術者を知っているか」
突然、質問されてきょとんとしていたが
「赤髪の短髪で目つきが鋭い術者?見た事ないなぁ・・・名前とかは?」
「知らん」
「うーん、赤髪、赤髪ねぇ・・・」
しばらく考え込んでいたニコルは何かを思い出したのかハッとして俺を見た。
「見た事は無いけどラクルスの酒場で精霊使いを探している男達がいるって聞いた事があるよ」
「精霊使いを探している男達・・・」
ラクルスの町って言ったらラクスの村の隣町じゃないか・・・