君の瞳に囚われて(加筆・修正しながら更新中)
◇
チュンチュンと、小鳥の囀りが耳に届いて目を覚ました。
---もう、朝か・・・?
今まで見ていた夢を思い出しながら窓の外を眺めれば、ありえないほどに昇っている朝日。
慌てて時計を見て飛び起きた。
「・・・7時!?」
---やばい・・・寝過ごした!
ベッドから立ち上がると同時に、部屋をノックする音が聞こえてきた。
「入れ」
わかりきっている訪問者に、迷う事無く声を掛ければ
「はよ~ん!」
暢気な挨拶と共に、姿を見せたヴァイス。
「お~い。人の顔見て、そんなに嫌そうな顔するんじゃないよ~」
失礼でしょうがっ!! とか言いながら、ソファーにドカリと座ると
「え? 今、起きたのか!?」
俺の服装を見て、目を見開いて驚きの声を上げた。
「だったら何だ? 寝坊したんだよ」
「はっ!? お前が寝坊!?」
心底、信じられないって顔で俺を見るヴァイスに答えれば
「あぁ。俺だって寝坊くらいするさ」
「いやいや・・・有り得ないから! だってお前、不眠症じゃん!!!」
手をブンブン振りながらオーバーリアクションで答えるコイツ。
---朝から煩い・・・
服に着替えながら、盛大な舌打ちをすれば
「な~んか、最近の王子様は有り得ない事続きでビックリなんですけど~?」
頬を引き攣らせながら話すヴァイス。
そんなヴァイスの言葉を無視して、改めて体の状態を確かめれば、やっぱり体が軽く感じる。