君の瞳に囚われて(加筆・修正しながら更新中)


「え?閉じ込めてるの!?」


「・・・王子」


俺の言葉に驚くニコルと項垂れるヴァイス。


「ちょっと質問なんだけど・・・何で彼女を閉じ込める必要があるのかな?ここ、兄さんの部屋だし、入り口にも結界張ってあるじゃない。取り敢えずは一番安全だよね・・?」


確かに俺の部屋は安全だ。


だが・・・


「お前達が居るだろう。風呂上りの姿なんて見せられるか」


「「・・・・・・・・」」


真剣に言ったのに、二人は目が点になっていた。


「何だ」


「「何でもありません」」   


返事をして、そそくさと立ち上がった二人は


「王子、あんまり束縛しない方がいいぞ?」


「ヴァイス、これは束縛じゃないよ?監禁だよ、監禁!!」


捨て台詞を残して部屋を出て行った。


二人が、部屋を出たのを確認してから再び扉に結界を張って、フローラが待っているであろう部屋へと歩いて行く。


・・・ヴヴ--ッ--


ドアの前まで行くと、鼓膜を震わす鈍い音が聞こえた。

結界に掌を向け魔法を解除する呪文を唱えれば


「・・・アンロック(解錠)」


・・・シュン--と音がして結界は消えた。

フローラは待ちくたびれていないだろうか・・・



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