君の瞳に囚われて(加筆・修正しながら更新中)


フローラに施してもらったヒーリングってヤツのおかげなのか・・・


「んで? 何か良い事でもあったのかなぁ?」


「別に」


俺の顔を窺いながら聞いてくるヴァイスに素っ気無く答えれば


「またまた~! そんな表情してるんだから何かあったでしょ~」


「そんな表情ってどんなだよ・・・?」


「なんだかスッキリしてる。絶対に良い事があったに違いない!! 俺に隠し事は出来ないぜぇ~?」


俺の答えに納得しないのか、益々、問い詰めてくる。

フローラのおかげで、せっかく体が軽くなったのに・・・

コイツのせいで、また疲労が溜まりそうだ。


「なぁなぁ~?」


しつこい尋問の嵐に嫌気が差した俺は、それを無視してソファーに腰を掛けた。

「はぁ・・・」と深い溜め息を吐いたところで、タイミング良く来訪者がやって来る。


「失礼致します」


時間通りにやって来たのはルイスで。


「お食事の用意が整っておりますので、お越し下さい」


「あぁ」


返事をした俺の後ろから、ルイスに駆け寄っていくヴァイス。


「ルイスさ~ん」


「ヴァイス。おはようございます」


「はよ~ん!」


「どうかしましたか?」


ヴァイスの意味ありげな顔を見て、首を傾げるルイス。


「医師の目から見て、今日の王子様の体調はどんなものかしら~?」


「王子ですか?」


何だか、嫌な予感がしてきたぞ。


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