君の瞳に囚われて(加筆・修正しながら更新中)
明後日は王子もニコルもこの国を留守にする。
日帰り公務だから夕刻には戻ってくるが・・・
姫さんを連れて行く事が出来ない明後日は星祭り当日で。
何事も起きないように祈るしかない─────
「・・・・・」
無言になった王子をちらりと伺えば考え事をしているようで・・・
きっと、何とか姫さんを連れて行けないか思案しているに違いないんだけど。
それは多分、無理だから・・・
取り敢えず王子が出掛けたら、姫さんにはこの部屋に篭っていてもらおう。
---うん。それが一番の安全策だ!
一人、早々と考えをまとめた俺は、もう一つの伝達事項を口にする。
「あと、もう一つ。」
俺の言葉に皆の視線が一斉に集まる・・・
そんなに見られると話し辛いんだけどね。
「姫さんの星祭りの衣装が出来たから合わせてみてくれってさ」
まさか自分の事とは思っていなかったのか、姫さんはきょとんとしていて・・
「え?私の衣装ですか?」
ワンテンポ遅れて返事が返ってきた。