君の瞳に囚われて(加筆・修正しながら更新中)
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フローラが衣装合わせに行って3時間が過ぎようとしていた頃。

部屋で一人、書類の確認をしていたら扉をノックする音が聞こえた。


「ただいま」


結界を解いて扉を開けば、侍女に送られて戻って来たフローラ。


「おかえり」


俺の声に、にこりと微笑むが疲れている様子で・・・

部屋の中へ入るなりヨロヨロとソファーに座り込んだフローラは
「ふぅ」と溜め息を一つ吐く。


「疲れたか?」


グラスに冷えたアイスティーを入れて渡せば「ありがとう」と受け取り、
一口飲み込む。


「ちょっと疲れたかも・・・」


フローラにしては珍しく弱音を吐いた。


「衣装合わせの後に、皆に儀式の流れを聞いて頭がパンクしそうだよ」


覚える事がいっぱいなの。と頭を抱えるが、その様子も何だか楽しそうで。


「それにしては楽しそうだな?」


フローラを覗き込めばアクアマリンの瞳が、パァッと輝いて


「うん!明日は祈りの儀式の練習があるの」


明日も、パールの部屋に行く事を笑顔で告げられた。
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