君の瞳に囚われて(加筆・修正しながら更新中)


城の中で魔法石が発動中って事は・・・


「ヴァイス、魔法封じの袋を出せ」


「あ、あぁ・・・」


俺の声にハッとして、胸のポケットから取り出した袋を差し出すヴァイス。


それを受け取って、反対側の手を魔法石に翳す。


『我が手に宿りし力を解き放ち 魔力を打ち消す光となれ』


・・・ヴヴゥ---ン・・・


手の先に現れた魔法陣が発光すると、魔法石を包むように光が石を覆う。

魔法石の効力が無くなったのか、紫色の光が石の中心から失われていく。

コンコン・・・と指先で石を突いて、完全に停止状態である事を確認してから魔法封じの袋で包む。


「何の魔法が発動してたんだ・・・?」


訝しげな表情で魔法石の入った袋を覗き込むヴァイス。


「そこまではわからないが・・・攻撃系じゃない」


持っている袋をヴァイスに手渡し周囲を確認するが、特に変わった様子も無く魔法が発動している気配も無かった。


「───城内で何者かが動き出したって事か」


「密偵か、女狐か・・・?」


続くヴァイス言葉に眉を顰める。




このタイミングで─────





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