君の瞳に囚われて(加筆・修正しながら更新中)
「お前達・・・」
二人の格好を見れば「どうして、此処に?」なんて聞かなくても、俺と一緒に行こうとしているのは明確で。
「一人で行くなんて、水臭ぇじゃねぇのよ?」
ヴァイスの口角が、悪戯っぽくゆっくりと上がれば
「一人で乗り込むなんて、無謀すぎるでしょ」
隣のニコルの呆れた顔が視界に映る。
気持ちは嬉しいがそんな事は出来ないから、二人に向き合って口を開く。
「お前達が此処を離れるわけには、いかないだろ。
ヴァイスは竜騎士団の団長としての仕事があるし、ニコルは時期国王として身を危険に晒すなんてどうかしてる」
そんな俺の言葉に
「王子にしては饒舌だな。びっくりだ・・・」
態とらしく驚いた表情を見せるヴァイスは、最早、行く気満々で城に残ろうなんて考えはないらしい。