君の瞳に囚われて(加筆・修正しながら更新中)


よく見てみれば、視界の端でも王子が詠唱を唱えていて攻撃しようとしていた。


---おいおいおい!


このままじゃ、王子とニコルに全員始末されちまう!

そんな事になったら、せっかくの情報が聞き出せなくなっちまうじゃねぇか。


慌てた俺は、その前に敵を確保しようと剣を構えて走り出す。

王子の防御魔法の効果で、飛んでくる矢は悉く(ことごとく)俺に到達する前に落下していくから


「これなら、楽勝!」


この集団の中で指揮を執っている奴を探し出して、懐に飛び込んだ。


「見~つけた♪」


「・・・なっ!」


隠れていたつもりなのか、俺を見てびっくりしている男。

慌てて剣を構えた男は傭兵なのか、それなりに強そうだ。


でも・・・


「遅い!」


飛び込んでいた俺の方が、速度で上回った。


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