君の瞳に囚われて(加筆・修正しながら更新中)
「入って来るなっ!!!!」
俺の部屋に無断で足を踏み入れたヤツにそう怒鳴りながら、見えないようにとフローラの頭までをシーツで覆う。
「へっ!?」
そんな俺の大声に驚いたのか、ビクつくヴァイスは目を見開いて一瞬立ち止まったが
「ちょっと。どうしたんだよ~? 珍しく、お寝坊している王子様の様子を見に来てやったってのにぃ~」
再び歩を進めて近付いて来た。
「こっちに来るなっ!!!」
焦っている俺の口からは、来るなって言葉以外が出てこなくて。
それをコイツが聞く筈もなく。
「な~に、朝からご立腹なわ・・・け?」
もう目の前に来ちまった・・・
「・・・・・・」
「・・・・・・」
異変に気づいたのか、無言で俺を見下ろしているヤツの目は最大限に見開かれていて、口も半開き。
ヴァイスの目は、シーツの膨らみに釘付けになっていて・・・
「ねぇ・・・? ロックさん・・・?」
「何だよ・・・」
---ダメだ・・・頭までシーツで覆った筈なのに、長いプラチナブロンドの髪が見えて隠しきれていなかった。