君の瞳に囚われて(加筆・修正しながら更新中)


「え~っとぉ~・・・シーツの間から見えている御髪は君のじゃ~ないよねぇ・・・?」


膨らみを視界に捉えたまま口を開くヴァイス。


「俺の髪なわけないだろ」


ヤツの疑問に答えてやると・・・


「んじゃぁ・・・・その御髪の持ち主は一体どなたかなぁ・・・?」


頬の筋肉をピクピクさせながら、恐る恐る聞いてくるコイツに何て言えばいいんだ・・・?


「・・・フローラ」


誰か?と聞かれて、思わず名前を呟いた。


「えっ? フローラ? ・・・・やっぱり女なのかっ!?」


名前を聞いて、驚いた声を上げるヴァイス。


「煩ぇ・・・デカイ声出すな!! 起きちまうだろ!!!」


「いやいや・・・あ~たの方が声大きいから!」


叫んだコイツにイラッとして、俺まで大声を出しちまった・・・


「・・・ん」


口を噤んだところで、聞こえてきた声に動きを止める。


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