君の瞳に囚われて(加筆・修正しながら更新中)
「ほんとに変じゃない・・・?」
俺の顔を見て自信なさげに聞いてくる。
「あぁ、見惚れるほど美しいよ・・・」
口角を上げてフローラの頬を撫でると、彼女は頬を赤く染めて微笑んだ。
・・・ドクンッ
また俺の心臓が煩くなる
「お、お兄様が笑ってる・・・?」
今度はパールが目を見開いた
「おいおい~・・・本当に偽者なんじゃねぇの!?俺、王子が笑ってるの初めて見たんだけど・・・」
「私だって初めて見たわよ・・・」
「皆が見たら腰抜かすんじゃねぇの?」
「私もそう思うわ」
「晩餐会での反応が楽しみだな」
ヴァイスとパールの会話は無視して チラリと時計を見ればそろそろ時間
「フローラ」
名前を呼んで手を差し伸べれば そっと細い指を乗せてきた
「行くぞ」
フローラを連れて歩き出せば、後ろからヴァイスもパールをエスコートして歩き出した。