君の瞳に囚われて(加筆・修正しながら更新中)


「ほんとに変じゃない・・・?」



俺の顔を見て自信なさげに聞いてくる。



「あぁ、見惚れるほど美しいよ・・・」



口角を上げてフローラの頬を撫でると、彼女は頬を赤く染めて微笑んだ。



・・・ドクンッ



また俺の心臓が煩くなる



「お、お兄様が笑ってる・・・?」



今度はパールが目を見開いた



「おいおい~・・・本当に偽者なんじゃねぇの!?俺、王子が笑ってるの初めて見たんだけど・・・」



「私だって初めて見たわよ・・・」



「皆が見たら腰抜かすんじゃねぇの?」



「私もそう思うわ」




「晩餐会での反応が楽しみだな」



ヴァイスとパールの会話は無視して チラリと時計を見ればそろそろ時間



「フローラ」



名前を呼んで手を差し伸べれば そっと細い指を乗せてきた



「行くぞ」


フローラを連れて歩き出せば、後ろからヴァイスもパールをエスコートして歩き出した。
















< 89 / 393 >

この作品をシェア

pagetop