君の瞳に囚われて(加筆・修正しながら更新中)
部屋に入ってきたのはフローラと侍女のアリス。
その手には焼き菓子と紅茶が乗ったトレーを持っていた
「よくわかったな・・・」
ヴァイスが呟く。
「そろそろお茶の時間よ」
「わぉ!嬉しい差し入れだねぇ じゃあ奥のテーブルに」
ヴァイスが言うと、奥のテーブルにセットしてくれる。
執務室はドアから入ってすぐ右側にヴァイスの机、左側に本棚があって、少し進んで中央に俺の机。横には大きめの窓。
俺の机の後ろにソファーとテーブルが置いてある。
「・・・この焼き菓子」
言葉が詰まった俺に
「料理長に頼んで厨房を使わせてもらって作ったの。これ、好きだったでしょ?」
焼き菓子の皿を持ち上げて、ふんわりと微笑んだ
「あ「これって、あの思い出の焼き菓子っ!?」」
「あぁ」と言おうとした俺を遮ってヴァイスが叫んだ
---こいつ・・・ブッ飛ばしてやろうか
「お・・・思い出?」