温め直したら、甘くなりました

ああ……不覚。

今いくら涼しい顔を見せたって、キスの最中の顔を見られていたんだったら意味がないわ。

私は頬が熱くなるのを感じて、俯いた。



「……否定しないってことは俺の勝ちだな。じゃぁ次、なにがいい？」



集が近づいてきて、私の頬に手を添えながら聞く。



「次……？」


「デートか、一緒に風呂に入るか、それとも最終段階の“一緒に寝る”にするか……」


「デ、デートで！！」



慌てて答えてから、ふと気が付いた。

……どれも嫌っていう選択肢もあったんじゃないの？

なんだか今のでは、私が集とデートしたいみたいじゃない……

……悔しい。



「よし。じゃぁ来週の休みにデートに決定。プランは俺が考えるが、ラブホテルは除外するから安心していい」


「当たり前でしょ！」



何のためにデートを選んだと思ってるのよ……

っていうか、集は来週も私の休みと合わせるつもりなの？


今まで忙しくてすれ違っていた私たちなのに、いきなりそんなに時間が作れるものなのかしら……

私は急に、集の仕事のことが心配になった。