ユリアノート
「しかし、卑弥呼様、手紙の一行目を縦読みすると、→同盟結ぼう、となりましたが?」
メシがフォローを入れる。

「なんじゃ、そりゃ? うちはただ単に悪口を書いて送っただけじゃ」

「ちょ、では、一行目を縦読みして、意味が通じたのは偶然……」
メシは茫然としている。


「我々の勘違いだったようですな。では、帰ります」
とフジノが言う。


「ふむ。ユリア国からのご使者殿、ご苦労であった。気をつけて帰られよ。
……。って、誰が敵国の者を無事に帰すかい! あんたら、覚悟しいや!」

「い、岩下志麻姉さん?」

「あんたら、覚悟しいや!」

「なぜ二度言われたのですか?」
メシが問う。

「このセリフ、気に入ってるんだ。あんたら、覚悟しいや! 者ども、この二人を牢屋に放り込んでおけ!」



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