ユリアノート
五日後、二人は牢屋から出され、卑弥呼の前に連れてこられました。

フジノとメシの処分が決定したので、それを告げる為です。

「メシを死罪とする。フジノはメシの首を国に持って帰り、ヨル大王に降伏するように伝えよ。もちろん、降伏してもユリア一族は全員殺すがな」
卑弥呼は平然と告げた。


「くそババアが! くたばりやがれ!」
フジノは卑弥呼を罵りまくった。

フジノ王子は今後のユリア国に必要なのは自分ではなく、知識豊富なメシだと判断し、自分が処刑されるように卑弥呼を罵ったのです。


「せっかく、貴様の命は助けてやろうと言ってやったのに……。変更じゃ! 殺すのはフジノだ」

「いえ! 私を殺してくださいませ」
メシは懇願した。


しかし、メシの願いは聞き入れられず、フジノが処刑されることになりました。

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