ユリアノート
その夜……


「父上、これが私の部下でございます」

「ふむ。くるしゅうない。面をあげよ」

「ははっ! マユ王子の命を受け、邪馬台国に潜んでおりましたアキと申します」

「アキよ、父上に邪馬台国の情報を教えて差し上げよ」


アキは邪馬台国についての説明を始めた。


・邪馬台国は卑弥呼が治めている

・卑弥呼は呪術を使うことができる

・邪馬台国の兵力はユリア国の凡そ三倍

・邪馬台国は中国のギ国と同盟を結んでいる

・邪馬台国には弓隊や槍隊などがあり、軍が素晴らしく統率されている



等、アキは一年をかけて邪馬台国で収集した情報をヨル大王とマユ王子に話した。

「以上でございます。それでは、質問タイムです。質問ある方は挙手を願います」


……。


誰も手を挙げない。日本人は恥ずかしがって、こういう時に手を挙げないのだ。

「それでは、こちらから指名させて頂きます。大王様、何か質問は?」


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