プレゼント∮思い出∮







運が良いのか、悪いのか…。


雫の隣は僕だった。


「しーずーくーっ。怒ってんの?」


軟らかい頬を、のばした。



真っ赤な顔で


「後から入ってくる時、はっ、恥ずかしいから…」



と、言われた。



「可愛いな?…真っ赤な顔した、人間とまとー。」



からかっただけ…のつもりなのに、本気で抵抗。



「もう!!」



そう言って、笑ってくれた。


…もっと笑って。


もっと、もっと…―――――。



キーンコーンカーンコーン。



もうちょっといじりたかったのに…。



「おぉ、雪斗!」



「那久太ー。」



机に伏せた僕の頭を、ポンポンッと撫でてくれた。



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