【中】椿
「…ちょっと聞いてい?」


帰る途中彼が言った


「ん?何?」


「あのさ…今日運営委員会の前に話してたのって……誰?」


「え…健くんのこと?」


「…………彼氏?」


「えぇ!?違うよ!!友達の弟だよっ」


あまりに突拍子もないことで焦ってしまった




「まじ?なんだ〜♪」


彼の優しい笑顔にドキッとする


「あったしに…彼氏なんているわけないじゃん」


あたしの気持ちを必死に隠すために口にした




「…そんなことねぇと思うけど」


「えっ」


驚いて彼を見たら、目が合って…あたしは真っ赤になってしまった
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