【中】椿
「そ?ん〜じゃあ、途中まで一緒に帰ろっか?またこけたら辛いっしょ」


彼は今まで話したことも数えるぐらいしかないあたしにまで、優しくしてくれた


「…あ…りがと」


人見知りが激しいあたしだけど、礼儀ぐらいは知ってるつもり


「全然♪」


あのときのかわいい笑顔

きっと忘れることなんてない…




そしてあたしたちは歩き出した




「俺さ、ずっと思ってたんだけど、俺と赤井ちゃんって名前似てるよね?」


「うん……そうだね」


「椿井白と赤井椿…俺最初見たとき、まじ驚いたんだよ!!え?偶然!?って感じだった(笑)」


「あたしも…びっくりした」


「あっ、やっぱり?」


あたしの名前をあなたが覚えていてくれたことの方が

すごくびっくりしたんだけどね
< 5 / 112 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop