【中】椿
「……ほーら…呼ばれてんの聞こえてる?」


そこには少し照れたように笑う白が、左手を優しく差し延べてくれていた


「…………白……でも…あたしなんか」


「なーに言ってんだよ!!みんなが呼んでくれてんだぞ?……行かねぇの?」


「え…」


「俺の左手恥ずかしいんだけど?」


笑いながら話す白

確かにみんなの視線は、もうあたしたちに向いていた




「……じゃあ…」


あたしは恐る恐る右手を出した


「よし♪」


あたしの右手をぎゅって繋いで、ステージへ引っ張ってくれた
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