怖がりな兎さんとからかう狼さん
 以前に卵を入れずに挑戦してみたが、すぐにお茶を求めた。それ以降はずっと卵を入れて、食べている。

「お前、変わっているな」
「そんなことないと思います」
「家ではいつも何をしている?」
「えっと、インターネットや読書をしたり、料理もしますね」
「料理は得意?」
「得意ってほどでは・・・・・・。練習中です」
「頑張れ」
「はい。そういえば、来週の水曜に家庭科の授業で調理実習があります」

 作るものは確か、ご飯を炊いて、ハンバーグと野菜スープだった。
 楽しみだな。とびっきりいいものを作らなくちゃ!

「作ったら、俺のところまで持ってこい」

 無茶なことを言わないでください。無理に決まっているじゃないですか。

「持ち帰りができないものですよ」
「そうか。それなら仕方がない」

 わかってくれた?いや、なんか嫌な予感がする。
 そしてそれは見事に的中した。
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