怖がりな兎さんとからかう狼さん
 ちょっと眠たい・・・・・・。

「お!来たな」
「はい」
「ん?なんか眠そうだな?寝不足か?」
「いいえ」 

 昨日、何時に寝たかな。思い出せない。
 思わず欠伸が出そうになり、グッと堪えた。
 何度も瞼が閉じてしまいそうになり、その度に頬を軽く叩いたりした。

「今日はいいか」
「ん?」
「ここに頭を乗せろ」

 先輩が指したところは膝だった。

「膝枕?」
「そうなるな」
「いいです!拒否します!」

 距離を置こうとしたら、肩を押されて、無理矢理寝かされた。

「あの、本当に私・・・・・・」

 この状況をどのように受け止めればいいのかわからず、困惑するしかなかった。

「俺にこうされるのは嫌か?」
「それは・・・・・・」

 今まで何度も触れられてきた。今回はこんな無防備な姿をさらしているので、恥ずかしさで熱が上がっていく。

「嫌というか、恥ずかしいので・・・・・・」
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