怖がりな兎さんとからかう狼さん
「ここは動物のふれあい公園ですよね?」
「あぁ」

 休日のせいか、たくさんの家族連れが来ていた。

「海翔先輩、動物が好きだったんですか?」
「風音が好きそうだから連れて来ただけだ!」

 ここは兎のふれあいができるとわかったので、それが一番の楽しみとなった。

「兎のところへ行ってもいいですか?」
「やっぱり兎に惹かれたか」

 予想通りだと言いたげだった。
 二人で兎のところへ行くと、可愛らしくて、飛びつきそうになった。

「ふっ、ちょっと落ち着けよ」

 海翔先輩は堪え切れずに笑っていたけど、私はそれどころではなかった。
 兎を抱っこすることができて、嬉しくて仕方がなかった。

「どうだ?」
「可愛いです!フワフワしています!」

 抱っこする時間はあっという間に終わってしまった。

「次はどこにする?」
「えっと、他の動物のところにも行きたいです!」
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