怖がりな兎さんとからかう狼さん
風音と会ってから俺は自分が変化していくのがわかった。今もそれは続いている。
俺も風音に変化をもたらしている。
だけど、まだ足りない。もっと大きくすることができるはずだ。
「俺は愛葉が好きだよ。ちょっと言葉でからかっただけでいい反応を見せてくれる」
「本人が聞いたら怒るぞ」
「海翔もでしょ?」
肯定はしなかった。
ふと、風音の顔が頭の中に浮かんだ。
はじめこそ恐怖に満ちた顔だったが、今ではたまに笑顔を見せるようになった。
男が苦手と言うから、単に苦手なだけか、過去に何かあったのかもしれない。
けれど俺にとってはそれはどうでもいいこと。
風音が俺を見て、話をしたり、一緒にいることを重視する。
「周りなんて邪魔だ」
あいつから少し視線をはずすと、複数の男達があいつを見ている。
本人はそんなこととは知らず、友達とのんきにじゃれあっている。
人の気も知らないで、いい身分なものだ。
俺も風音に変化をもたらしている。
だけど、まだ足りない。もっと大きくすることができるはずだ。
「俺は愛葉が好きだよ。ちょっと言葉でからかっただけでいい反応を見せてくれる」
「本人が聞いたら怒るぞ」
「海翔もでしょ?」
肯定はしなかった。
ふと、風音の顔が頭の中に浮かんだ。
はじめこそ恐怖に満ちた顔だったが、今ではたまに笑顔を見せるようになった。
男が苦手と言うから、単に苦手なだけか、過去に何かあったのかもしれない。
けれど俺にとってはそれはどうでもいいこと。
風音が俺を見て、話をしたり、一緒にいることを重視する。
「周りなんて邪魔だ」
あいつから少し視線をはずすと、複数の男達があいつを見ている。
本人はそんなこととは知らず、友達とのんきにじゃれあっている。
人の気も知らないで、いい身分なものだ。