23時52分

あたしの少し前を歩くそいつは、本を読みながら歩いている。


特について行ってるわけじゃないけども、目的地が同じだから仕方ない。
そう言い聞かせる。

だって、こいつの後を歩いていたら、まるでストーカーみたいに見えるはず。



あたしはいつもより少し、遅く歩いた。



学校の目の前の通りに出ると、同じ制服をきた生徒が何人かいた。



少し遅く歩いたのもあって、あいつとの距離は離れているし、ストーカーとも思われないであろう。

こんなに人目を気にしたのは、久しぶりだった。
< 6 / 7 >

この作品をシェア

pagetop