ねえちゃん
その日から、半年後のコトだった。
「貴くん、明日の日曜どっか行こうよ」
バイト帰りの俺の腕に絡み付きながら、彼女のミホがそう言って甘えて来た。
「わるい、明日はダメだわ」
「えーっ、なんでぇ?」
すげなく断った俺にミホが不満の声をあげる。
「明日はねえちゃんと約束があるんだよ。
なんか知らないけど1日付き合えってさ。
まあどーせ買い物の荷物持ちでもさせられるんだろうけど」
そう説明すると、ミホはあからさまに不機嫌な顔をした。