空を見上げて【短編】
そのあとあたしは、早退をして美容院へ行った。

あたしの行きつけだ。

「あらっ!桜ちゃん…その髪どうしちゃったの??」

仲の良い店員さんはあたしを心配してくれてたけど、あたしは曖昧に答えた。

「じゃあ、今日はどうする?」

「切っちゃって下さい。バッサリと。」

「いいの?」

「もう…片思いから卒業したからいいんです。」

「ってことは…?」

「はい。」

店員さんはキャーキャーと騒ぎながら喜んでくれた。

「また来てねっ」

店員さんにそう言われ、外に出る。

ビュウッと風が吹き、思わず髪を押さえる

「あ、髪ないんだった…」

そんな事を呟き、家に帰った。


そして…あたしのいじめは、その日からヒートアップした。
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