空を見上げて【短編】
あたしはてっちゃんに話を聞いてもらうべく、てっちゃんの元へと向かった。

「ねぇ、てっちゃん聞いてよ!空がさぁ!「なあ…空って桜の何?」……え?」

てっちゃんが凄く低い声でいったのであたしは耳を疑った。

「なんなんだよ!最近口を開けば空空空空!俺は…桜のなんなんだ?空は…桜のなんなんだ?」

「…へ?空はあたしの……」

あたしの?何?

友達?うーん…なんか違う気がする…

じゃあ…何?

「友達…だろ?」

空が突然言葉を発した。

あたしは何故か、そのことがとても悲しかった。

あたしは空の友達…

あたしは学校を飛び出して家の方へと走り出した。

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