魔王様のメイドサマッ★
いつものようにあたしがいる教室を通り過ぎるのかと思いきや、丁度入口付近で春風くんは止まった。
誰かに用でも、あるのかな?
そう思いつつ、春風くんを見ていた。
すると春風くんは教室の中まで入ってきて、教卓の前に立った。
そして、近くにいた春風くんの取り巻きに話し掛けた。
「百合野姫華さんって、このクラスだよね?」
百合野姫華さん、春風くんと付き合ってるのかなぁ?って…。
百合野姫華は、あたしなんですけど。
「百合野姫華は、確か後ろに座っていたはずです」
取り巻きがそう応えると、春風くんはあたしの方へ歩いてきた。