ベッドから始まる恋。
1.冷たい眼差し
1.
損得抜きの優しさなんて、この世にはない
そう思う。
彼を、見る度に
「霞ー、ごはん行こうよ」
「うん。今日もあの店?」
「もちろん!」
季節は冬の始まり。昼下がりのオフィスを出て向かうのは会社から出て徒歩五分ほどの近い距離にある、通り沿いのカフェ。
『BLURRY』というそのお店は、昼はカフェレストラン・夜はダイニングバーとして営業している飲食店。
見た目はまるで外国の一角のような建物。猫脚のテーブルやイス、大きな窓などお洒落な内装もさることながら、名物はワンコインの日替わりランチ。しかも美味しい。
そんなお店が会社の近くにあるとなれば、毎日でも通ってしまうものだ。
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