ベッドから始まる恋。



(…いた)



いつも通りの姿

けど、少しの間見なかっただけですごく格好良くなった気もする。



会わずにいた分

忘れようと終わりだとしていた分

余計に敏感に、反応する



目が 耳が 心が

多感に、なる




「…マティーニ」

「マティーニね。すみません、注文」

「はーい」



(…ダメだ。気にしたらダメ)



お店の中を行き交うその姿をそれ以上視界に入れないように、と目をそらす。

けど、それでも



「お兄さん格好良いねー、連絡先教えてー」

「仕事中ですから。すみません」



その声が

笑顔が

入り込んで、くるんだ




< 123 / 211 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop