ベッドから始まる恋。
(…いた)
いつも通りの姿
けど、少しの間見なかっただけですごく格好良くなった気もする。
会わずにいた分
忘れようと終わりだとしていた分
余計に敏感に、反応する
目が 耳が 心が
多感に、なる
「…マティーニ」
「マティーニね。すみません、注文」
「はーい」
(…ダメだ。気にしたらダメ)
お店の中を行き交うその姿をそれ以上視界に入れないように、と目をそらす。
けど、それでも
「お兄さん格好良いねー、連絡先教えてー」
「仕事中ですから。すみません」
その声が
笑顔が
入り込んで、くるんだ