ベッドから始まる恋。



「食事とかどう?あ、今暇じゃないなら夜とかでもいいよ。連絡先交換しようよ」

「……」



(ナンパか…)



あれだけの美人ならナンパも日常のうちだろうなぁ…

ハルもよく女の子に声かけられてるし、改めて美男美女の姉弟なのだと思う。



「ウザい」

「へ?」

「…?」



ハルなら笑顔で流すのだろう。けれど彼女がその強気な目で睨みながら言った一言は、まさかの言葉で。



「アンタみたいなレベルの低い男がアタシと遊びたい?笑わせるんじゃないわよ」

「なっ!」

「もっとマシな女の口説き方の一つくらい覚えてから来なさい。カス男が」

「……」



(う…うわぁ…)

すごい言い方だ…!



見た目には近いものを感じるのに、真逆な中身に思わず笑ってしまいつつ、私は青信号になった道を歩く。



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