ベッドから始まる恋。
2.
ー…
「名内さん、発注きてるよ」
「霞ちゃーん、電話ー」
「在庫確認お願いしまーす」
それから数日が経ったある日。季節は12月の頭ということもあり、雑貨メーカーは繁盛期。
取引担当店舗をいくつか持つ私は、ここ数日朝から夜まで大忙しだ。
(リファックスに在庫確認、出荷かけて…あぁ手が回らない!)
「霞ー、お昼…」
「ごめん、今日もパス」
「わかった。頑張れー」
いつものように声をかけた奈美たちにスッパリと断る私に、二人はあっさり納得しては会社を出て行く。
最近はゆっくりお昼をとる暇もないから、デスクでおにぎりを食べてはまた仕事。普段は時間に余裕を持って仕事をしているだけに、この忙しさは嬉しいけれど結構きつい。
(でも今日これ片付けたらピークは超える…あと少しだ)
そう発注書とパソコンと睨み合っては、ひたすらに仕事をこなす。