ベッドから始まる恋。
「まぁ良くも悪くも、本人には下心なんてないんだろうけどな」
「……」
そう、本人には下心がない。
良く思われたいとかあわよくばとか、そういう気持ちはなくて…ただ無意識に、そういう性格なんだろう。
(だからこそ余計に指摘しづらいんだけど…)
「?何話してるの?」
カウンター席で堂上さんとそう話をしていると、戻ってきたハルはこちらを覗き込む。
「ハルはいやらしいなーって話」
「え?」
首を傾げるハルに、にやにやと笑いながら堂上さんは私の空いたグラスを片付ける。