ベッドから始まる恋。



「わかってるんだよ。本当は…みんながみんなそうじゃない、心から優しい人もいるって」



わかっては、いるんだ



「けど、怖い」



だから、怖い



「裏切られて、傷ついて、好きになった人を嫌いになるのが怖い」

「……」

「あの日泣いたのは…そんな自分の心が寂しいと思ったから」



アルコールに身を任せないと、涙すら出ない



「……」



呟いた私に、彼はその場で私の体を抱きしめた。



「…!?なっ…、ハル!?」

「何となく、わかってた」

「…?」

「霞ちゃんが優しい人が苦手で、俺のことが嫌いだってこと」

「!」


< 72 / 211 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop