ベッドから始まる恋。
「ごめんね、ハル…ごめんっ…」
「霞ちゃんは悪くないよ」
「けどっ…」
「…そうでしょ?」
「…、…」
胸の奥が、ぎゅうっと締め付けられて
痛くて、苦しくて、もどかしくて
「っ…ありがとう…」
絶えず水の溢れる噴水の中、冬場の寒さも周囲の目も忘れ、冷え切ったその体に縋るように泣いた。
「…うん、」
そんな私にも、その手は優しく頭を撫でた。
(…気付いた)
優しい男は、嫌い
信じることは、怖い
そう思う、けど
今、私は
その優しさを愛しく想う。
ハルの優しさが、あたたかくて嬉しくて
彼に、恋をしていると知る。