ベッドから始まる恋。



ーピンポーン…と響く音に、続いてガチャ、と開くドア。



「…はーい、どちら様…って霞ちゃん!?」

「…ど、どうも」



そこから姿を表したのは、少し熱っぽい顔のハル。寝ていたのか、その髪は寝癖ではねている。



(あれ、意外と元気そう…?)



「あ…えと、お店寄ったら風邪で休みって言われて、お見舞い持って行ってって」

「そっか、わざわざありがと…」



そう言いかけたその時、ハルの体はフラリとこちらへもたれかかる。



「!ハル!?」

「…ごめ、まだあんまり調子良くなくて…」



肩にもたれるその体温はいつも以上に熱く、熱が高いのだと示す。


< 96 / 211 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop