イジワルするのはキミ限定*
ヒイィ…!
耳元で響いた低い声に私は大人しくするしかなくなった。
「そうそう。キミは僕の言うことを素直に聞けばいいの」
大人しくすると今度はクスッという微笑と、愉しそうな声が耳に届く。
「あの水沢くん…一体どこへ?」
「保健室に決まってるでしょ?なに?なんなら、このままお姫様抱っこでキミの家まで送ってあげようか?」
「保健室で!お願いします!!」
「あ、そう?」
みんながキャーキャー言うなか、水沢くんはそんなの気にも止めずに、私を抱えたまま保健室へ歩いた。
というか水沢くん、どうして私が保健室行こうとしてることわかったのかな?
もしかして…私のこと、見ててくれてたとか。
……なんてね。