イジワルするのはキミ限定*
だから最後までがんばったのに。
“バカ”って……。
地味に傷つきますよ。
「ほんと、これでもし歩けなくなったらシャレになんないよ。……ま、2、3日安静にしてれば治るでしょ」
ペタッとシップが足首に貼られた。
シップのヒヤリとしか感じがくすぐったいような、でも熱を持っている足には丁度いいような。
「あ、ありがとう水沢くん」
「別に。捻挫が悪化してお昼ご飯ナシになったら俺が困るからね」
「えへへ、でもありがとう……」
「ま、お礼は期待しとくよ。いつかキミを家まで送ってあげたのも加算して、倍のお礼をね」
ニヤリと水沢くんは笑った。
……あれ?
そう言った水沢くんの口調はいつも通りなのに。