イジワルするのはキミ限定*
今日はテレビ見て過ごそうっと。
そう思いながらテーブルの上にあるリモコンを取ろうとしたとき。
ピーンポーン
インターホンの音がリビングに鳴り響いた。
足がこんなときにお客さん来るなんてついてないなぁ…。
だからといって居留守を使うわけにもいかないし。
仕方ないか…。
私はゆっくりと立ち上がり、壁に手をつきながらノロノロと玄関まで歩いた。
「はい、どちら様です……か?」
ドアをあけるとそこには黒いスーツを身につけた男性がひとり。
20代後半くらいの人だ。
メガネをかけていて、スーツをしっかり着こなしている。
でも、だれ……?