イジワルするのはキミ限定*
「着きましたよ」
「……?」
声をかけられて私はつむっていた目をそっとあけた。
「こ、ここはどこですか?」
目の前には煉瓦造りの私の家よりもかなーり大きいお家。
お金持ちが住んでるってことは確かだ。
「佳人様のご自宅です。佳人様がお待ちしてますので行きますよ」
スーツさんが運転席から降りて、私のいる後部座席まで回ってきた。
そしてさっきと同じように私をお姫様抱っこして、家の中へと入った。
で、デカ……。
中へ入ってビックリ。
玄関は人が10人くらい入っても大丈夫なくらい広いし、長い廊下が続いていて、部屋がたくさんある。
しかもシャンデリアもあるし…。