イジワルするのはキミ限定*
○解放してあげる
翌日。
「柚子ちゃん、ほんっとうにごめんね!?ケガ、大丈夫だった!?」
朝教室に入ったら、ものすごい勢いで杏花ちゃんが私の元にやって来て。
心配そうにシップの貼られた私の腕を見ながら謝ってきた。
「え、杏花ちゃん、どうして私がヤケドしたこと知ってるの?」
杏花ちゃんには私は言ってないから、知らないはず。
水沢くんが言うわけもないし……。
一体だれが言ったんだろう?
と、不思議に思っていると。
「昨日三浦さんから連絡きて、明日学校で会ったら大丈夫か確認してみてって言われて。もうあたし、心配でさ!」
「あ、三浦さんが……」
三浦さん、わざわざ杏花ちゃんにそんなこと言ってくれたんだ……。
お礼、言わないとな……。